Wi-Fi(無線LAN)対応IPトランシーバーとは?選び方やおすすめ機種を解説
近年は通信インフラの進化に伴い、従来の無線機に加えて「Wi-Fi(無線LAN)対応IPトランシーバー」が注目されています。
そもそも、「Wi-Fi(無線LAN)対応IPトランシーバー」とは何でしょうか?従来のトランシーバーと何が違うのでしょうか?
この記事では、Wi-Fiトランシーバーの特徴や選び方、活用シーンを詳しく解説します。イベント会場から建設現場、介護施設まで、様々な現場で活躍するおすすめ機種も紹介します。
Wi-Fiトランシーバーを業務で導入したいとお考えの企業担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

目次
Wi-Fi(無線LAN)対応IPトランシーバーとは
Wi-Fi(無線LAN)対応IPトランシーバーとは、無線LAN(Wi-Fi)ネットワークを利用して音声通信を行うトランシーバーのことです。「Wi-Fi無線機」、「Wi-Fiトランシーバー」、「無線LANトランシーバー」との呼び方もあります。
従来の特定小電力トランシーバーやデジタル簡易無線機は、特定の周波数帯を利用する仕組みですが、Wi-Fiトランシーバーはその名の通り、無線LANルーターやアクセスポイントを介して通信を行います。無線LAN環境があれば、インターネット回線を通じて距離に関係なくクリアな音声通信が可能です。
この仕組みにより、従来型トランシーバーでありがちな「障害物による電波の減衰」や「利用距離の制限」といった課題を大幅に軽減することが可能です。例えば、日本国内の大型商業施設やホテルのように広大な敷地内でも、Wi-Fi環境が整備されていれば、離れた場所にいるスタッフともクリアに通話できます。
日本国内では、通信キャリアが提供するクラウド型IP無線サービスと組み合わせて利用されることも多く、警備会社や医療機関など、迅速な情報共有が必要な業界での導入が増えています。

Wi-Fi(無線LAN)対応IPトランシーバーの特徴
Wi-Fi対応IPトランシーバーの最大の特徴は「免許不要で導入できる手軽さ」と「Wi-Fi環境を利用した広範囲での通信」です。
従来の無線機(免許局・登録局)は、利用する周波数帯によって総務省への免許申請が必要ですが、Wi-Fiを活用するIPトランシーバーであればその必要がありません。
また、従来のトランシーバーは、特定の周波数帯を使用し、電波の届く範囲内でのみ通信が可能でした。しかし、Wi-Fi対応トランシーバーは、無線LANネットワークを利用するため、Wi-Fi環境下であれば距離に関係なく通信できます。例えば、大規模な商業施設や複数のフロアを持つオフィスビルなど、従来のトランシーバーでは通信が困難な場所でも、Wi-Fi環境が整っていれば安定した通信が可能です。
さらに、音質のクリアさも特徴です。デジタル伝送のため、アナログ無線のようなノイズや音割れが少なく、繁華街のイベント会場や建設現場のような騒がしい環境でも明瞭に聞き取ることが可能です。
また、録音機能やGPS位置情報の共有、メッセージ送信機能など、従来型無線機にはない多機能性を備えています。
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Wi-Fiトランシーバーの特徴
- 免許不要で導入可能
- Wi-Fi環境下であれば、より広範囲での通信が可能
- クリアな音声通信
- 多機能性

Wi-Fi(無線LAN)対応IPトランシーバーの選び方
Wi-Fi(無線LAN)対応IPトランシーバーを選ぶ際には、使用環境と目的に合わせた機種選びが重要です。利用する場所のWi-Fi環境、必要な機能、そして予算を考慮する必要があります。
Wi-Fiトランシーバーの選びポイント
- 通信距離:
まず、 Wi-Fiの電波範囲を確認しましょう。Wi-Fi環境下での使用が前提となるため、無線LANルーターの電波が届く範囲で使用する必要があります。広いエリアをカバーしたい場合は、メッシュWi-Fiなどの導入も併せて検討しましょう。また、同時通話人数も確認が必要です。グループでの利用が多い場合は、同時通話可能な人数が多い機種を選ぶと、スムーズなコミュニケーションが可能です。 - バッテリーの持ち:
バッテリーの持続時間も重要な要素であり、長時間使用する場合には予備バッテリーの準備も考慮しましょう。 - 耐久性と防水・防塵性能:
屋外や建設現場など、過酷な環境で使用する場合は、防水・防塵性能(IP規格)を備えた機種を選ぶと、故障のリスクを軽減できます。例えばIP67相当の耐久性があれば、雨天時でも安心して利用できます。 - セキュリティ:
セキュリティ機能で通信の安全性を確認しましょう。業務で使用する場合は第三者による盗聴や不正アクセスを防ぐ対策を講じることが大切です。
Wi-Fi(無線LAN)対応IPトランシーバーの活用シーン
Wi-Fi(無線LAN)対応IPトランシーバーは、免許不要で手軽に導入できるため、様々なシーンで活躍します。以下では、いつくの活用シーンを例として詳しく紹介します。
イベントや展示会での活用
イベントや展示会でのWi-Fiトランシーバー活用は、スムーズな運営に不可欠です。
理由は、広範囲な会場でのスタッフ間の連携を円滑にし、迅速な情報伝達を実現できるからです。特に、多くの来場者が訪れる大規模なイベントでは、Wi-Fiトランシーバーが効率的なコミュニケーション手段となります。
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イベントや展示会での活用ポイント
- スタッフ配置の最適化
- 緊急時の迅速な連携
- 混雑状況の共有
- リアルタイム指示伝達

建設現場や工事現場での活用
建設現場や工事現場におけるWi-Fi対応IPトランシーバーの活用は、効率的なコミュニケーションと安全性の向上に大きく貢献します。
その理由は、従来の無線機が抱える通信距離の制約をWi-Fiネットワークで克服できるからです。広大な現場や階層構造を持つ建物内でも、安定した通信環境を構築できます。
建設・工事現場では、以下のような課題が考えられます。
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建設・工事現場での課題
- 騒音下での聞き取りにくさ
- 広い現場での通信距離の限界
- 複数部署間の連携の遅れ
- 緊急時の迅速な情報伝達
これらの課題に対し、Wi-Fiトランシーバーはクリアな音声品質、広範囲な通信エリア、同時通話機能を提供し、スムーズな連携と迅速な意思決定を可能にします。また、GPS機能による位置情報共有は、作業員の安全管理にも貢献します。建設・工事現場でのWi-Fiトランシーバー導入は、生産性向上と安全確保に不可欠です。

介護福祉施設での活用
介護福祉施設におけるWi-Fi対応IPトランシーバーの活用は、スタッフ間の連携強化と迅速な情報共有に貢献します。理由として、広範囲な施設内や、複数の建物間でのスムーズな通信を実現し、緊急時の対応や日常業務の効率化に繋がるからです。
介護福祉施設では、入居者の急変時や日常的なケアにおいてスタッフ同士の迅速な連絡が欠かせません。日本各地の特別養護老人ホームやデイサービス施設では、Wi-Fi環境を整備したうえでトランシーバーを導入し、ナースコール対応や夜間の巡回時の連絡に活用しています。スマートフォンよりも操作が簡単で、片手で通話できる利便性は介護現場に適しています。また、防水・防塵性能を備えた機種であれば、浴室介助の場面でも安心して利用できる点が評価されています。
これらの活用ポイントは、介護現場における様々な課題解決に貢献します。例えば、利用者の転倒や急病が発生した場合、Wi-Fiトランシーバーを通じて迅速に関係者へ連絡し、適切な対応をスムーズに行えます。また、記録業務に関しても、トランシーバーを通じて情報を共有することで、事務作業の負担を軽減し、より利用者に寄り添ったケアを提供できるようになります。
したがって、Wi-Fi対応トランシーバーは、介護福祉施設において、安全で質の高いサービスを提供するための強力なツールとなります。
アミューズメント施設での活用
アミューズメント施設でのWi-Fiトランシーバーの活用は、業務効率化と顧客満足度向上に貢献します。
その理由は、広大な施設内での迅速かつ確実な情報伝達を可能にするからです。従来のトランシーバーでは電波が届きにくい場所や、騒音の多い環境でもクリアな音声で連絡を取り合うことができます。
テーマパークや大型アミューズメント施設では、広大な敷地内でのスタッフ連携が必要不可欠です。関西のテーマパークや全国の遊園地では、来場者の安全確保やスムーズな誘導のためにWi-Fiトランシーバーが導入されています。イベント演出時の舞台裏連絡やアトラクションの運行管理、迷子対応など、多岐にわたる業務を支える存在となっています。従来の無線機では混雑時に音声が乱れることもありましたが、Wi-Fi対応型であれば安定した通話品質が確保できる点が大きなメリットです。
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アミューズメント施設での活用ポイント
- スタッフ間の連携強化
- 緊急時の迅速な対応
- 顧客対応の質向上

これらの活用により、スタッフは常に最新の情報を共有し、スムーズな連携を実現できます。
例えば、ゲームセンターや遊園地では、アトラクションの担当者、インフォメーション、警備員などがリアルタイムで情報を共有し、迅速な対応を可能にします。アトラクションの待ち時間やトラブル発生時の対応など、迅速な情報共有が求められる場面で効果を発揮します。また、顧客からの問い合わせにも迅速かつ的確に対応できるため、顧客満足度の向上にも繋がります。
このように、Wi-Fi対応IPトランシーバーは、アミューズメント施設の運営において、より安全で快適な環境を提供するための重要なツールとなります。
Wi-Fi(無線LAN)対応トランシーバー おすすめ3選
無線LAN対応トランシーバーは、無線LAN環境を利用して通信を行うため、携帯キャリアの回線に依存せず、安定した通信が可能です。
ここでは、IPトランシーバー「IP510H」、無線LANトランシーバー「IP110H」、モバイルIPフォンシステム「IP210H」といった、様々なニーズに対応できるおすすめの機種をご紹介します。それぞれの機種の詳細は、以下で詳しく解説していきます。
IPトランシーバー「IP510H」

おすすめ!
IP510H(ICOM)
IP510Hは、LTE回線と無線LAN環境下で通信可能なハイブリッドタイプ のIPトランシーバーです。LTE回線/無線LANを本体操作なしに自動で切り替えできるため、使用者が屋外/屋内に移動するときや、どちらかの回線が不感地帯であっても、通信が途切れることがなく、安心してご利用いただけます。
無線LANトランシーバー「IP110H」

おすすめ!
IP110H(ICOM)
IP110Hは、無線LANを使用するため、免許・資格が不要で、通信費用も発生しません。インターネットVPNで接続し、遠隔地とも通信できるので、拠点間通信との連携も可能。電話のように同時に双方向で通信する同時通話に対応しています。
モバイルIPフォンシステム「IP210H」

おすすめ!
IP210H(ICOM)
「IP210H」は、無線LANとLTEでつながる、通話場所を選ばないモバイルIPフォンシステムです。IP電話にトランシーバー機能も搭載した、携帯できる内線電話機です。同じLAN配下にある端末同士で通話できるほか、LTE回線を経由することで携帯電話の通話エリアであればどこからでも内線/外線の送受が可能です。また、トランシーバー機能を活用すると同時に多くの端末に連絡できるので、迅速な情報共有も実現できます。
まとめ
Wi-Fi(無線LAN)対応トランシーバーは、免許不要で導入でき、クリアな音声と広範囲での通信を実現する新しいコミュニケーションツールです。飲食業、小売業、建設現場、イベント運営、医療機関など、日本国内でも幅広い業種で導入が進んでおり、従来の無線機では実現できなかった利便性を提供しています。選定時にはWi-Fi環境の整備状況や用途、利用人数に応じた機能性を確認することが重要です。
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