無線機(トランシーバー・インカム)の「混信」とは?原因と対策、おすすめ機種を紹介

無線機(トランシーバー・インカム)を使っている時、たまに「別の声が混ざる」「相手の声が聞こえない」と感じたことはありませんか?その原因は“混信”にあるかもしれません。

本記事では混信の主な原因と具体的な対策、さらに混信対策におすすめデジタル簡易無線機まで紹介します。無線機を使用する際、是非参考にしてください。

無線機(トランシーバー・インカム)の混信とは?

無線機・トランシーバー・インカムの基礎知識

混信とは、複数の通信が同一または近い周波数を使用することによって発生する、通信の干渉現象のことです。「混線」との言い方もあります。

無線機は現場での迅速な連絡手段として広く使われていますが、たまに「自分が通信したい相手以外の声が聞こえる」「ノイズが入って音声が聞き取りにくくなる」などの現象が発生することがあります。特に同じ地域で複数のグループが無線機を使用している場合、全く知らない第三者の会話が自グループに入ってしまうケースがあり、業務の効率が大きく低下する原因になります。

具体的には、以下のような症状が混信にあたります。

  • 全く知らない第三者の会話が飛び込んでくる
  • 「ザーッ」という大きな雑音が断続的に入る
  • 自分たちの会話が頻繁に途切れる
  • 相手の声が遠くなったり、歪んで聞こえたりする

これらの混信は、情報漏洩のリスクや業務効率の低下に直結するため、決して放置できない問題です。なぜ、このような現象が起きてしまうのでしょうか。その原因を詳しく見ていきましょう。

無線機が混信する4つの主な原因

無線機が混信する原因は一つではありませんが、多くは以下の4つのいずれかに当てはまります。

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最も多い原因が、他のグループと使用しているチャンネル(周波数)が同じになってしまうことです。

トランシーバーは、あらかじめ設定された複数のチャンネル(周波数)を使って通信します。使用しているチャンネル(周波数)が他グループと同じだった場合、その会話内容が混ざる原因になります。特に、免許不要で手軽に使える特定小電力トランシーバーは、使用できるチャンネル数が11チャンネルや20チャンネルと限られていますので、お祭りやイベント会場、商業施設、スキー場など、多くの人が集まる場所ではチャンネルの奪い合いが起こりやすく、混信が頻繫に発生してしまいます。

トランシーバー本体だけでなく、周囲の環境が原因で混信が起こることもあります。

トランシーバーは電波を使って通信するため、他の強力な電波を発する機器の影響を受けることがあります。2.4GHz帯などの無線通信が混在する周波数帯は、トランシーバー以外の機器からも電波が発信されています。特にWi-Fiルーター、無線LANアクセスポイント、Bluetooth機器などが影響します。

主な電波干渉の原因

  • モーター(エレベーター、自動ドアなど)
  • インバーターを搭載した大型の照明や空調設備
  • パソコンやサーバー
  • Wi-Fiルーター
  • 他の無線システム(業務無線、アマチュア無線など)

これらの機器の近くでトランシーバーを使用すると、ノイズが乗ってしまい、通信が不安定になることがあります。たとえば、商業施設や百貨店ではフロア内のWi-Fiが多数稼働しており、特にアナログ機の通話が不安定になる事例が報告されています。

「混信とは少し違うのでは?」と思われるかもしれませんが、「電波が弱くなること(減衰)」も、ユーザーにとっては「聞こえにくい」「途切れる」といった通信トラブルの原因となります。

トランシーバーの電波は、直線的に進む性質があります。ビルやコンクリートの壁、大型機械などがある現場では、電波が減衰・反射することで通信が途切れる、または別の信号を拾ってしまうことがあります。電波が弱まると、わずかなノイズにも影響されやすくなり、結果として混信のような状態になってしまいます。例として、地下駐車場での誘導スタッフのトランシーバー通信が安定しなかった際、場所を変えて通信品質が改善したケースがありました。

意外と見落としがちなのが、バッテリー不足や経年劣化による本体不良です。送信出力が弱まり、結果的に通信が途切れたりノイズが入る原因になります。

  • バッテリー不足:
    充電が少なくなると、電波を飛ばす力(送信出力)が弱まり、通信が不安定になります。
  • 本体の故障:
    アンテナが破損していたり、内部の基盤が劣化・故障していたりすると、正常な送受信ができません。

「最近、急に聞こえにくくなった」という場合は、設定だけでなく、まずバッテリーや本体の状態を確認してみましょう。

今すぐできる混信の対策方法

原因がわかったところで、いよいよ具体的な対策です。多くの場合、トランシーバーの簡単な設定変更で混信は改善できます。

目的

空いているチャンネルに変更する

最も基本的かつ効果的な対策は、使用中のチャンネルを他の空いているものに切り替えることです。特にアナログ無線では、他のグループとの重複を避けることで大幅に改善されます。

  1. 現在のチャンネルで、しばらく何も話さずに受信状態にしておきます。
  2. 他のグループの会話やノイズが入ってくる場合は、そのチャンネルは使用中です。
  3. トランシーバーのチャンネル切り替えボタンやノブを操作し、静かな(誰も使っていない)チャンネルを探します。
  4. 空いているチャンネルを見つけたら、必ずグループ全員で同じチャンネルに設定を合わせます。

これだけで、他のグループとの混信は簡単に回避できます。現場が多い建設業では、朝礼でチャンネルの確認を習慣化している企業もあります。

グループコードで特定の相手と通信する

チャンネルを変更しても混信が改善しない場合や、空いているチャンネルが見つからない場合は、グループコード(グループ番号)機能を使いましょう。

ループコードとは、同じチャンネルを使用しているグループの中から、さらに特定の相手を識別するための暗証番号のようなものです。この機能を設定すると、同じチャンネルかつ同じグループコードを設定したトランシーバーからの音声だけを受信するようになります。これにより、他のグループの会話が聞こえてくるのを防ぎ、快適な通信環境を確保できます。

ただし、一つ重要な注意点があります。この機能はあくまで「不要な音声を聞こえなくする」だけであり、自分たちの会話が他人に聞かれるのを防ぐ(傍受防止)機能ではありません。

グループコードには、主に2つの方式があります。

トーンスケルチ(CTCSS)の設定

トーンスケルチとは、音声と一緒に人間には聞こえない低い周波数の「トーン信号」を乗せて送信する方式です。特定の音信号(サブオーディオ)を送受信に組み込むことで、同じチャンネルでも他グループの通信を受信しないようにする機能です。

受信側は、設定されたトーン信号が乗っている電波だけを受信します。アナログ方式のトランシーバーで広く採用されており、38通り程度のグループ設定が可能です。

たとえば、観光バス業界ではCTCSSを設定して、複数台のバスが同じ周波数帯でも干渉せずに連絡を取れるようにしています。

DCS(デジタルコードスケルチ)の設定

CTCSSのデジタル版であるDCSは、より精密な通信コードで混信を回避する方式です。トーン信号の代わりにデジタルコードを使って相手を識別することが可能です。

トーンスケルチよりも多くのコード(108通りなど)を設定できるため、より混信の可能性を低くすることができます。ビル管理業務などで、複数チームが交差する現場に向いている機能です。

秘話モード(スクランブル機能)を有効化する

秘話モード(ボイススクランブル機能)は、「自分たちの会話を第三者に聞かれたくない」という、傍受や情報漏洩の不安を解消したい場合に有効です。

秘話モードとは、音声信号を暗号のように特殊な信号に変換して送信する機能です。受信側は、同じ秘話コードを設定したトランシーバーでしか元の音声に復元できません。秘話モードを使うことで、他の人が同じ周波数を使っていても音声内容を解読できなくなります。仮に同じチャンネルで受信されても、相手には意味不明なノイズにしか聞こえません。業務内容の機密性が高い場面では必須の機能で、イベント会場の警備や医療施設の警備では、秘話モードの使用が標準になりつつあります。

混信対策におすすめデジタル簡易無線機「SRD790/SRD795シリーズ」

これまで紹介した対策を実施しても、利用者が密集する環境では混信を完全に防ぐのが難しい場合があります。また、毎回手動でチャンネルやコードを設定するのは手間がかかります。

2025年度、混信を自動で回避できるデジタル簡易無線機が八重洲無線株式会社より発売されました!独自の新技術「Yaesuコネクト」及び最新のおすすめトランシーバー「SRD790 / SRD795シリーズ」について紹介します。

Yaesuコネクトについて

YAESU CONNECT_ロゴ

Yaesuコネクトは、トランシーバーの混信や連絡遅延といった現場の通信課題を解消するために、八重洲無線株式会社が開発した、革新的なデジタル無線通信技術です。使用現場に応じて「プロモード」「デュオモード」「グループモード」の3つの運用モードから選択することができ、自動で最適な通信経路を選択し、他の無線機との周波数干渉が回避可能です。

たとえば「プロモード」では、混信を感知した瞬間に、操作不要で空いている別チャンネルへ自動的に切り替え。現場スタッフは混信を意識することなく、会話をそのまま続けられます。「デュオモード」では2つのチャンネルを常時受信しつつ、割り込み通話も可能で、複数業務の並行進行にも最適です。そして「グループモード」では、最大7グループでの個別運用や、緊急時のグループ越境一斉通話(マージ機能)にも対応しています。

【2025年最新】混信対策に強いトランシーバー「SRD790 / SRD795シリーズ」

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SRD790(BT)
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SRD795(BT)

八重洲無線製SRD790/SRD795シリーズは、業界初の混信対策機能「YAESUコネクト」を持つ登録局で、高堅牢や1400mW高音質・大音量、高性能ノイズキャンセル、長時間のバッテリーライフなどプロ仕様のデジタル簡易無線機です。混信・通信トラブルに強く、業務現場を支える性能を備えています。

  • 3つの運用モードで混信自動回避:
    プロモード・デュオモード・グループモードを切り替え可能。混信発生時には空いているチャンネルへ自律的に移動し、通信を継続できます。
  • デュアル受信+割り込み通話対応:
    2波同時受信で混信しても片方のチャンネルで継続通話が可能。さらに、通話中でも割り込み通話に対応し、緊急連絡を即時伝達できます。
  • ノイズキャンセリング機能&大音量スピーカー:
    ノイズキャンセリング機能により騒音下でもクリアな通話を実現。1400mW超の大音量スピーカーを搭載し現場音にも負けません。
  • 堅牢ボディ&長時間バッテリー運用:
    最高クラスの防塵防水設計(IP68)と耐衝撃仕様で過酷な環境にも対応。USB‑C充電対応で、ノーマルモードは約15時間稼働可能。

よくあるQ&A

無線の混信とは何ですか?

無線の混信とは、他の無線通信や電波の影響によって、通話が聞き取りにくくなったり、正常に通信できなくなったりする現象です。
同じ周波数帯を複数の利用者が使用することで発生する場合があります。

トランシーバーで混信が起こる原因は何ですか?

主な原因として以下が挙げられます。
・同じチャンネル利用者が近くにいる
・イベント会場など無線利用者が多い
・周囲の電子機器からの電波影響
・障害物や建物による電波反射
特に人が集中する場所では発生しやすくなります。

混信するとどのような症状が発生しますか?

以下のような症状が起こる場合があります。
・他人の声が聞こえる
・音声が途切れる
・ノイズが入る
・通信できない
・通話内容が聞き取りにくい
業務連絡の遅延や誤伝達につながる可能性もあります。

デジタル無線は混信しにくいですか?

一般的に、デジタル無線はアナログ無線より混信対策機能を備えている機種があります。
秘話機能や自動チャンネル制御などに対応している場合もあります。

混信を防ぐ方法はありますか?

以下のような対策が行われています。
・空いているチャンネルへ変更する
・中継器を利用する
・デジタル無線を導入する
・IP無線を活用する
・利用エリアを分散する
利用環境に合わせた通信設計が重要です。

混信対策を重視した無線機選びのポイントは何ですか?

以下の点を確認すると選びやすくなります。
・デジタル通信対応
・秘話機能有無
・中継器対応
・IP無線対応
・利用エリア
現場環境や通信人数に応じた選定が重要です。

まとめ:混信対策でトラブルを未然に防ごう

トランシーバーの混信は、業務の遅延や情報伝達ミスを引き起こす原因となりますが、原因を知り、適切な対策や機種選定を行うことで未然に防ぐことができます。特に混信回避機能を備えた最新機種の導入は、現場の通信品質を大きく向上させます。

「自社の業務に合った最適な無線機を選びたい」「導入コストや運用方法が気になる」といったご相談がございましたら、ぜひ弊社STJレンテックまでお気軽にお問い合わせください。専門スタッフが丁寧にご案内いたします。